白井慶治さん 東京都 『「絆」2011』
「初めてカメラに触れたのが昭和25年頃」と言う白井さん。かれこれ60年間、写真を撮っていることになります。撮影だけではなく、暗室での現像やプリントまで自ら行なっていたそうです。
そんな白井さんが、カメラをデジタルに切り替えたのは2003年のこと。友人に勧められてのことでしたが、当時はフィルムカメラを使っていた周りの人から“デジタルなんて……”と言われたこともあったそうです。
「しかしある雑誌で、三好和義さんが“これからはデジタルの時代だ”とおっしゃっていたので、自分の中でデジタルカメラは決定的なものになりました」
パソコンの体験は、それより早く、1995年くらいのこと。
「老後のオモチャになるかなと考えて、駅前のパソコン教室が開かれた時に通ったのがきっかけで、以来パソコンに触れるようになりました」
今では、当たり前のようにパソコンを使って、撮影した写真の画像調整を行っているそうです。デジタルカメラはフィルムカメラより自分の表現が自由に出来るのが良いのだとか。
「カメラ内の設定から始まって、パソコンでの画像処理や色調補正、プリントする用紙の選定……とにかく撮影からプリントまで、楽しいからすべて自分で行います。最後のプリントが自分の作品になるわけですから」
今回の応募作品は朝の畑や、蝶、鳥などの自然をテーマに、今まで撮りためてきたものから選んで作られたそうです。
「風景写真には“誰でもここからカメラを構えればこんな写真が撮れます”というような、一級の撮影ポイントがありますよね。確かに美しい写真は撮れるんですけれど、それは自分の写真じゃないと思うんです。やはり、良い写真を撮るためには出歩くことが大切だと常々感じています」
プリントする際の色の仕上げにこだわっている友人や、憧れのライカのシャッターを押した感触を楽しむ友人。そういった人に囲まれながら、白井さん自身は自分だけの撮影ポイントを探し、シャッターを切り、パソコンでプリントアウトするまですべて自分で行うことを楽しんでいるようです。
「一口に“カメラを楽しむ”と言っても、カメラの楽しみ方は人それぞれなんでしょうね」
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