2月5日・6日の末広亭、花緑師匠の『らくだ』
4日は別件があって欠席しましたが、5日(金)、6日(土)も新宿末広亭に詰めてきました。5日のトリは花緑師匠。祖父が人間国宝・五代目小さん、叔父が六代目小さんということで、これは三木男さんと立場がまったく同じなんですね。三木男さんも、祖父が『芝浜』の三代目三木助、叔父が四代目三木助ですから。もちろん、花緑師匠はとっくに真打になっていて、ひとりでもお客を呼べる落語家ですが、三木男さんもいずれ、そうなるだろうと勝手に信じてます。
で、花緑師匠ですが、3日のたい平師匠(芝浜)に刺激されたのか、なんと『らくだ』をやってくださいました。終演予定の9時は、もちろんオーバーですが、誰ひとり席を立たず、迫力満点の高座でした。『芝浜』といい『らくだ』といい、寄席というより大ホールの名人会のような演目です。お客様は大満足だったことでしょう。
この5日も大入りでしたが、翌6日土曜日は、2階席まで埋まって立ち見が出るという、追善興行始まって以来のお客様でした。中入り前に小朝師匠が登場。離婚ネタで笑いを取ったあと、歌舞伎の忠臣蔵をネタにした『七段目』。声の張り、仕種の美しさ、ともに素晴らしく、特別な照明を当てているかのような、パアっと明るい高座でした。
中入り後、三木男さんの『お見立て』(よくウケてました)のあと、さん生師匠が四代目三木助の限定制作CDと、茂子さんの著書『生きてみよ、ツマラナイと思うけど』(小学館)の宣伝をしてくださいました。あたしは以前、師匠のお宅にお邪魔して美味しい食事をいただいたことがあり、またまた借りが増えてしまいました。ありがとうございます。
6日のトリも花緑師匠。この日は終演後の9時30分から、末広亭名物の「深夜寄席」(入場料500円で若手噺家が出演)があるため、「9時に終わります」と宣言して『野ざらし』。最初、太鼓に張るのは馬の皮、ということを説明しておいて、最後、幇間(たいこ)が出てくるところまできっちり演じてくれました――ってこれ、噺を知らない人には何のことだかわかりませんよね。でも、これ以上説明すると、サゲ(オチ)がわかってしまうので、今日はこのへんで。
『落語 昭和の名人 決定版』編集長
小坂真吾
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