遷都1300年の奈良・吉野の花見へ
天下一の花見処といえば、奈良県吉野山です。約3万本の桜が谷から山頂へと、1か月かけて吉野山をピンクに染めていきます。桜の神様が舞い降りるこの季節、遷都1300年の奈良に足を運んでみませんか。
7世紀後期、役行者が山上に金峯山寺を開基、以来、信者たちが寄進してきた山桜が吉野山を桜の里にしました。現在、白山桜を中心に3万本の桜があり、吉野神宮及びロープウェイ吉野山駅周辺を下千本、如意輪寺付近を中千本、吉野水分神社付近を上千本、そしてさらに奥にある西行庵一帯を奥千本と呼びます。下千本・中千本は現在、見頃を迎えているようですが、さらにこれから、山の頂に向かって花が咲きそろっていきます。
山の中腹辺りでしたでしょうか、以前、谷から花びらが吹き上がってくるような桜吹雪を体験 したことがありました。鳥肌が立つような感動を覚え、桜の精に包まれているような幸せな気分になったものです。明治以降、花見の主役の座を染井吉野に譲ってしまいますが、それ以前は桜といえば山桜。その清楚で上品な花姿は心に染み入るものです。
吉野には西行をはじめ芭蕉や本居宣長ら多くの文人墨客が訪れていますが、絶頂の勢力を誇っていた太閤秀吉の花見はよく知られるところです。文禄3年(1594)、徳川家康や前田利家、伊達政宗をはじめ、茶人や連歌師など総勢5000人の供を従えて吉野山を訪れたといいます。さらに吉野は日本の歴史のさまざまな舞台となっています。大海人皇子、源義経と静御前、南北朝時代の後醍醐天皇など、これらにまつわる神社仏閣や史跡も点在しています。
奈良県では、「歩く・なら」として、これらの歴史の足跡や美しい自然を歩いて回るルートを設定しています。吉野山であれば、ロープウェイ吉野山駅から金峯山寺蔵王堂、金峰神社、西行庵、鳳閣寺、地蔵堂、黒滝というルート、さらに金峯山寺から修験の道を巡るルートなども設定しています。ほかにも歩きたくなる奈良の道が多くあり、カテゴリーや距離・難易度別などで検索することができます。奈良の魅力を探るために、ウェブサイトをチェックしてみてはいかがでしょう。
吉野町観光情報
http://www.town.yoshino.nara.jp/kankou_new/top.htm
「歩く・なら」
http://www.pref.nara.jp/miryoku/aruku/index.html
■ライター・関屋淳子
『サライ』現役ライター。酒と桜をこよなく愛する虎党。女性トラベルライターの旅情報発信サイト『旅恋.com』代表。
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