最高ランクの日本酒が堪能できる年一度の祭典『日本酒フェア 2010』
6月16日(水 )、池袋のサンシャインシティで、「日本酒フェア2010」(主催/独立行政法人酒類総合研究所・日本酒造組合中央会)が開催されました。
今年で4年目となるこの催しは、全国新酒鑑評会で入賞した平成21酒造年度の日本酒がすべて楽しめる「公開きき酒会」(主催/独立行政法人酒類総合研究所・日本酒造組合中央会)と、各都道府県の45の酒造組合などを中心とした展示場が並ぶ「全国日本酒フェア会」(主催/日本酒造組合中央会)のふたつの会場に別れていて、それぞれで日本酒が堪能できるという、飲ん兵衛にとっては夢のような催しです。まずは、「公開きき酒会場」に突入。入場は1部が10時~13時、2部が16時~20時と2回に分かれており、2部に参加したのですが、16時前にはすでに300人以上の長い列ができていました。そして開場の合図とともに、目指す日本酒が置かれてあるブースに一目散に駆けていく姿も。
出品酒は、どれも日本最高ランクの大吟醸で、しかも日本酒の全国コンテストである全国新酒鑑評会で入賞した折り紙つきの457点ですから、少しでも早く味わいたい気持ちはわかります。会場内は北海道・北東北、関東、四国・九州など計8ブロックに分かれ、各ブロックには県ごとの順番で日本酒が並びます。しかも同じものが4列並んでいるので、比較的待たなくてすむのはありがたい。各4合瓶の前には大振りの猪口が置かれ、その中に入っているスポイトで自分の猪口に酒を注ぐというやり方です。あたりには大吟醸ならではの芳香が漂い、まさに酒飲みにとっては目尻の下がる桃源郷の様相。中には、「457点全部制覇するつもりですが、いま、120点れ~す」と、やや怪しくなった口調できき酒している猛者がいたり、4~5人の仲間でわいわい賑やかに楽しむ一団や、飲んだ酒の寸評を熱心にメモする女性もいたりと様々。しかし、年々女性の参加者が増えているのは確かなようで、しかも若い女性が目立つのは日本酒の今後にとっては明るい兆しかもしれません
大吟醸を堪能したあとは、「全国日本酒フェア会場」に移動です。この会場では、各県の酒造組合を中心とする45のブースでそれぞれ試飲や販売が行われていて、日本酒についてわからないことなどもすぐに教えてくれるので、日本酒初心者にとっても居心地のいいスペース。また、日本酒に関するセミナーも行われるほか、通常ではなかなか飲む機会がない長期熟成酒や、毎年ロンドンで開催される世界最高ランクの酒のコンテストIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)の「SAKE」部門で入賞した酒などが試飲、購入できるスペースなどもあり、多くの人で賑わっていました。各ブースの人たちも商品を売ろうというより、飲んでもらって日本酒の美味しさを伝えたいという気持ちのほうが強いようでどんどん薦めてくれるし、珍味も置いてあるので、しまいには居酒屋を梯子しているようないい気分になっていました。また来年、絶対に来よう。
「全国日本酒フェア会場」では、各県の酒造組合が中心となったブースが並ぶ。県ごとに居酒屋風からバー風、ミス日本酒やマスコットなど趣向が施され、まさにお祭り気分だ。
■ライター&利き酒師・田中宏幸
おいしい日本酒の伝道師となるべく、冷酒や搾りたてに始まり、錫ちろりの燗酒、さらには熟成酒・古酒などなど、毎晩毎晩五合の日本酒を、人生の使命として楽しんでいる利き酒師ライター。著書『米作りからこだわる とっておきの名酒』(小学館)ほか。
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