『愛媛の酒を楽しむ会2010』に行ってきました
8月27日、新宿の京王プラザホテル南館で行なわれた『愛媛の酒を楽しむ会2010』に参加しました。今年で2回目となるこの催しは、愛媛県酒造協同組合の主催で、愛媛県下で日本酒を造る18蔵が参加して、愛媛の地酒と、地元で獲れる海幸山幸を存分に味わってもらおうというものです。
最近、各県の酒造組合が中心となって酒の会を主催することが多くなり、日本酒応援団のひとりとしては喜ばしい限り。もっともっと日本酒の美味しさ素晴らしさに出会う機会を広げて欲しいと思います。
今回は各蔵元が、全国新酒鑑評会に出品した最高級の大吟醸や非売品を始め、選りすぐりの日本酒を5~6種類ずつ用意してきたそうなので、期待に胸膨らみます。しかも、ビュッフェスタイルなので、各酒蔵のブースを回り自分の好きなお酒をいくつか決めた後にゆっくり座ってお酒と食事を楽しめるのも快適。各テーブルにはあらかじめ、通常では飲むことができない蔵元の仕込み水も用意されており、日本酒を造る水の美味しさを味わうことができるのも、蔵元参加の会ならではの楽しみです。
また、会場両脇にも愛媛の食材を中心とした料理が並ぶのですが、各テーブルにはおつまみとして、小魚をすり身にして油で揚げた、愛媛の南予地方の名物じゃこ天や、カタクチイワシの稚魚を天日で干したしらすなど、日本酒にぴったりの肴が用意されました。細やかな気配りは女性参加者の心をくすぐります。
実際、同じテーブルの女性4人連れに話を聞くと「昨年参加したとき、ホテルで着席して、美味しい日本酒と地元の料理が堪能できたのでとても満足しました。ですから今年は、みんなに声をかけて連れてきたんです。やはり、女性はお酒と料理の両方が楽しめることに魅力を感じますから」という答えが返ってきました。
会場をざっと見渡すと、女性が約3分の1を占めており、各蔵元たちも、これからはもっと女性が喜ぶような嗜好を盛り込むことが日本酒ファン拡大に繋がると感じているようです。すると、男性も自然についてきますから。
ところで、愛媛の日本酒の特徴はというと、全体的に柔らかく、少し甘さを感じる品のいいタイプが多いようです。太平洋や日本海の荒々しい海で獲れる食材ではなく、穏やかな瀬戸内で獲れる上品な食材に合いそうで、やはり酒と風土との相性は切り離せないものです。そのほか、会場では『梅錦』の蔵が、昔ながらに酒を搾るフネと呼ばれるミニチュア版を用意し、にごり酒の生吟醸を袋につめて搾っていたのですが、まるで蔵で飲むようなフレッシュ感にびっくり。長い行列ができていました。お燗コーナーでは各蔵の純米酒を燗酒にして飲み比べさせるなどの趣向も人気があり、夏の燗酒も乙なものでした。
しかし、お猪口で各蔵の日本酒を少しずつ利き酒したとして、約100種類。20杯で1合として全部で5合。いやあ我ながらよく飲んだと思っていると、「二回り目です、ホホホ」という女性軍に出会い驚かされました。6000円の会費で、270名の参加者全員が大いに飲んで食べて、愛媛の美味を堪能した一夜でした。皆さんも来年ぜひ参加されてみてはいかがですか。
私の好きな愛媛の酒蔵
協和酒造(初雪盃)http://www.hatsuyukihai.jp/
石鎚酒造(石鎚)http://www.ishizuchi.co.jp/
亀岡酒造(千代の亀)http://www.chiyonokame.com/
- 愛媛県酒造協同組合
- 電話:089・913・8030
おいしい日本酒の伝道師となるべく、冷酒や搾りたてに始まり、錫ちろりの燗酒、さらには熟成酒・古酒などなど、毎晩毎晩五合の日本酒を、人生の使命として楽しんでいる利き酒師ライター。著書『米作りからこだわる とっておきの名酒』(小学館)ほか。
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